2013-01-01から1年間の記事一覧

にっかん考現学No.78 信使よも11

朝鮮通信使の成立由来を探る信使よもやま話第11節のテーマは、「歳遣船」と「文引制」である。 本日はその第3回目=続々稿である。 嘉吉条約は嘉吉3(1443)年に、李氏朝鮮と対馬島主宗貞盛との間で締結された。 この条約を李氏朝鮮サイドは、年号にもとづい…

じじぃせんりゅう No.9

* シンゾウを また選ぶから ヤベェミス [じじぃの横睨み] 耳を疑うような時代錯誤の再来である。 つくづくこの社会のリーダー人材不足を憶う。 議院内閣制と言うのか?いささか覚束ないが。国民が直接選ぶ仕組ではないから・・・妙な”骨董人の首相”が選び出…

にっかん考現学No.77 信使よも10

朝鮮通信使が派遣されることになる由来を探る信使よもやま話第10節のテーマは、「歳遣船と文引制」である。 本日の稿は、このテーマの続々編である。 しかもテーマ「歳遣船と文引制」は、9月に第1回を始めた際に設定した5つのキィーワードの最後の項目であ…

にっかん考現学No.76 信使よも9

朝鮮通信使が始まった由来を探る通信使よもやま話第3節のテーマ=「歳遣船と文引制」の続編である。 今日は第9話だ。9月に始めた第1話で5つのキィーワードを掲げたが、実は第3節が最後のキィーワードに当たる。 前稿は、室町幕府第3代征夷大将軍=足利…

じじぃせんりゅう No.8

* 学ぶべし 東も西も お互いを [じじぃのヨコ読み] 世上に”黄禍論”とか、”名誉白人”なる。現在では半分死語化したフレーズがある。 コトバは歴史の記録である。そのコトバが担う世界観なり評価観想なりが存在した事の証明である。 まるで考古学者が、深い地…

にっかん考現学No.75 信使よも8

朝鮮通信使よもやま話では、通信使がどのような歴史経緯から始まったかを論ずる。 書きはじめは、本年9月からだが。その第1稿で5つのキィーワードを掲げ、各節のテーマを予め示す事とし、順次キィーワードに従い”倭冦”・「応永の外寇=本稿では『韓寇』と…

じじぃせんりゅう No.7

* 見直しだ 経済学を 掘り起せ [じじぃのヨコ睨み] 見直しが必要なのは、自分の足元である。 人間は,本来が社会的な存在だから。孤立しては生きられないが、、、だから,行政府が提供するセーフティー・ネットなどと,殆ど当てにならないシステムを頼る事…

にっかん考現学No.74 信使よも7

朝鮮通信使と言えば、江戸時代と世上では思っているようだが。厳密に言えば、それは誤りである。 江戸幕藩体制は鎖国によって維持されたとイメージする人が多いが,これも正しいとは言いがたい。 鎖国なるコトバ自体=明治的イデオロギー色が強い。いかにも…

じじぃせんりゅう No.6

* 空がなる 明治のシステム 破綻した [じじぃのヨコ読み] あまりに当たり前のことで,言い出しにくいが。 人生はまさしくままならない。 話題は一転するが、北陸の天気はおそらく今頃が最悪のようだ。 例年のとおりグズついているのだろうが、環境悪化か?…

じじぃせんりゅう No.4&5

* 雨に風 カミナリ小僧が 運動会 爆音ブチ撒く おおヨコ走る * 大屋根を バリバリどつく バカ誰だ カミナリ小僧 霰投げんナ [時事のヨコ読み] 北陸は、もう眠る頃となった。 首都圏の小春日和とは正反対の空模様である。 それも今日で既に3日である。期待…

にっかん考現学No.73 信使よも6

信使よもやま話は9月から始めた、通信使を日韓間で派遣するに至った背景・事情を考察するシリーズだが。今日の第6節は、シリーズ第1稿=No.68で掲げた5つのキィーワードの第2語=「応永の外寇」の続編である。 室町幕府第3代将軍=足利義満(よしみつ 1…

じじぃせんりゅう No.3

* 寒さ来た 原発難民 偲ばるる [時事のヨコ睨み] 2013年も残り2ヵ月を割り込んだ。メディアの報ずるとおりに、当地の天候は推移している。 その昔天気予報の当たらざるをモジって、「てんきアホウ」などと揶揄する声があった。最近はよく当たるから、まさ…

にっかん考現学No.72 信使よも5

通信使よもやま話シリーズは,9月29日=No.68稿から始まった。 「通信使」は日韓間における外交使節として14〜19世紀(列島では室町幕府〜安土桃山〜江戸幕府の時代だが・韓半島では一貫して李氏朝鮮時代であった)を通じて断続的に来日した。 このシリーズ…

にっかん考現学No.71 信使よも4

先月から始まった通信使よもやま話。本日はその第4稿 よもやま話では、14〜19世紀(列島では室町幕府〜安土桃山〜江戸幕府の時代だが)日韓間における外交使節として来日した「通信使」が、どのような時代背景のもとに派遣されるに至ったかを考察するシリー…

にっかん考現学No.70 信使よも3

先月から始めた通信使よもやま話の第3稿である。 通信使が始まる事となった時代背景について、このシリーズの第1稿(9月29日・No.68)で掲げた5つのキィーワードのうちの「倭冦」についての続稿である。 前稿で、倭冦がボーダー・ビジネスの一形態である…

じじぃせんりゅう No.2

* 阿耨多羅 縦割り防災 役立たず ザル法ばかりじゃ 民を焼き殺す [無駄な断わり] じじぃせんりゅうは、先月から始めた所謂新シリーズだが。 詩形としては、17文字がそれで。 今回の31文字<字余りはカウントしないので悪しからず>だと、”じじぃ・き・…

にっかん考現学No.69 信使よも2

先月から始めた信使よもやま話の第2稿である。 前回キィーワードを5つ掲げたが、今日はその中から「倭冦」について論ずる。 倭冦の存在が、日韓間の通信使往来を開始・継続する前提となったことを忘れてはならない。 信使とは、もちろん通信使のことだが。…

にっかん考現学No.68 信使よも1

朝鮮通信使よもやま話を今日から始める。題して信使よもの1。 「李芸」・最初の朝鮮通信使なる映画を観た方は,いらっしゃるだろうか? 2013年つまり今年の6月から列島各地で順次上映が始まっている、日韓共同制作の新作映画である。 と言っても、筆者の手…

じじぃせんりゅう No.1

@ じぇジェアール 九十七ヵ所 ほぅけぇどう【始まりの辞】 急に思い立って今日から辛口の時事川柳を始める。 川柳=詩作は、詰まるところ言葉遊びだと思う。 題して『じじぃせんりゅう』 これからもかなりキツく訛りたいものである。<時事のヨコ睨み> JR…

にっかん考現学No.67 通信使の17

朝鮮通信使の現場を訪ねる実地踏査レポートシリーズ蒲刈・編の第5稿である。 蒲刈は三之瀬・瀬戸であり、「御馳走一番館」と言う名の通信使資料館がそこにあり、そこの入場券は松濤園へのものであった。 1つの事に3つの切口、この場合これだけ抑えておけ…

にっかん考現学No.66 通信使の16

朝鮮通信使の現場を訪ねる実地踏査レポート・シリーズ=蒲刈・編の第4稿である。 このシリーズの第1稿は4月4日に始めたから、もう6ヵ月目に入った。 三之瀬・瀬戸に面して建つ朝鮮通信使資料館=御馳走一番館の展示内容について、印象をざっと述べる。 …

にっかん考現学No.65 通信使の15

朝鮮通信使の現場を訪ねての実地踏査レポート 蒲刈・編の第3稿である。 本稿の書出しは、一部前稿で書いた事を繰り返すのだが・・・・ 三之瀬・瀬戸(さんのせ・せと)つまり朝鮮通信使資料館「御馳走一番館」が建つ前方の狭い水路=実はその航路は、幕府が…

にっかん考現学No.64 通信使の14

朝鮮通信使の現場を訪ねる旅のレポート上蒲刈・編の第2稿である。 下蒲刈島三之瀬にある通信使資料館=御馳走一番館を視察した。 この展示施設の運営は、松濤園なる財団法人となっているが。約20年ほど前に設立された当初は、地元地方公共団体が運営してい…

にっかん考現学No.63 通信使の13

朝鮮通信使の現場を観る旅の訪問レポートは、6月22日から始め遂に3ヵ月目に入り・3ヵ所目となった。 今日から鎌苅・編のスタートである。 これまで、牛窓→鞆の浦→鎌苅と。つまり東から西へと向かって来たが、通信使の旅程としては、江戸で将軍と対面・李…

泉流No.118 秋立つ日

* 秋立ちぬ 窓下すでに 虫の声 [駄足] 暦の上では、今日が立秋。既に秋なのだが、、、、日中と言わず,夜中でも暑い。 心が落ちつかない。 寝ようとしたら、窓の下に居るらしい、虫の鳴き声が聞こえて来た。 [駄足の蛇足] 虫の声で、すっかり気持ちが落着い…

泉流No.117 気象異変

* 怒濤豪雨 ラ抜きら付きの 孫還る [駄足] 怒濤のような豪雨が最近流行っているとは聞いていたが、実際に体験した。 館内放送があって、訪問先の周辺地域一帯に避難勧告が出ていると聞かされた。 その日は朝から予報どおりの降雨で、海水浴場にも行けない…

にっかん考現学No.62 通信使の12

朝鮮通信使のゆかりの地を訪問する旅のレポ−ト2番目は、鞆の浦・編であるが、今日はその第2稿である。 日本の建築は、世界の建築とどう異なるか? 設問は容易だが、的確な答を見いだす事はとても難しい。時に外から建物の外観を眺めるだけで、内部に入るこ…

泉流No.116 東月西陽

* 兎起つ 茜黄金に 薔薇入道 [駄足] ウサギたつ あかねこがねに バラにゅうどう と詠む。今日7時過ぎ、河北潟の近くを走らせながら家路を目ざした。 頭上の天空ショウを一望しながら、天界の刻々と移り行くさまを仰ぎながら,金沢の街の縁を迂回した。 ざ…

にっかん考現学No.61 通信使の11

今日から通信使ゆかりの地を探訪する旅のシリーズ中2番目の港=鞆の浦・編を届ける。 鞆の浦は、国指定の名勝・公園であり、景観良好の地だ。 朝鮮通信使の宿館としては、牛窓のすぐ西に位置する港=前泊地である。 鞆は、現在広島県福山市に属する。戦後の…

にっかん考現学No.60 通信使の10

朝鮮通信使<チョソン・トンシンサ>の故地を訪ねる旅の報告編=牛窓レポートの第5回である。 この地にある通信使資料館=海遊館についてのレポートは、第2回に述べており。それ以後はほとんど蛇足駄弁だが、今回をもって牛窓の回は終わりとしたい。 残る…