2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

サイト君 第48話

今日はサンク国における通貨と産業に関する政治施策についてサイト君は語るが、その施策は隣国メゲーヌの経済政策に当り、経済界に対する法規制を言う。 サンク連合国では一国二通貨が行われ、業種によって決済手段が異なる。厳密に言えば連合を形成するロー…

サイト君 第47話

前稿において、第1次産業とそれ以外の後次産業とでは、交換決済手段=貨幣が異なる、サンク国特有の社会性を強く反映した通貨上の政治施策を紹介した。 そして前稿の最末尾で、その施策は「一見 前代未聞の施策である」とサイト君は述べた。そのような言い方…

サイト君 第46話

隣国メゲーヌ滞在が45年超になるサンク国民サイト君の、彼の故国の社会施策=政治・経済・社会の3界における権力の兼併を阻むべく設けた分界の壁とその経緯について語る第6稿である。前稿で紹介した経済金儲け論に対するサンク国の対応措置の続きである。 …

サイト君 第45話

経済金儲け論は、欧州世界の最深部にある個人と自由の関係に行き着く考えであろう。個人の自立と自由は両立しにくい課題でもあるが、産業革命の勃興期に既成の権力層に訴える未来学として経済学は誕生した観があった。 理想の未来を示す「レッセ・フェール …

サイト君 第44話

サイト君は、彼の故国であるサンク国が採用した社会領域での運用成功例について話をしてきたが、今日はその第4稿である。 所謂成功とは、政治・経済・社会の3界をはっきりと概念区分することから始め、互いの分界の間に権限の兼併を封ずる壁を構築したこと…

泉流No.26 京都疏水

* 開化の京 疏水つくって 蘇生せり 〔駄足〕昨日・一昨日は、梅雨前の晴間であった。何故か山科駅付近から岡崎公園まで概ね疏水沿いに歩いてしまった。 何故かとは、期せずして結果としてそうなっていたくらいの気持である。 ミノムシ暮らしが今の住所に転…

泉流No.25 新潟平野

* まあおぞい ゴウルド除草 ニイガタ米 〔駄足〕風薫る五月とは、ひと昔前の言葉になりつつあるかもしれない。気温の高低差が日替わりの様相であり、黄砂を含むようなとしか言いようの無い漠然ながら妙な匂いが伴うような気がする。 雑草除去の方法には、オ…

泉流No.24 根子岳

* 尾根筋に 白蛇を見せる 根子の山 〔駄足〕この数日気分転換を兼ねて取材の旅に出た。 山と川を再発見することで、生きていることを実感する。 ある、見る。それだけで良いのであって、余計なことを述べないのが一番いい。幸せを感じる事、それが則ち生き…

泉流No.23 弥彦

* 湯はサクラ ツバメ・イヤヒコ 紅のイモ 〔駄足〕この3月11日以来、ニュース・ネタが多過ぎるせいか、胸騒ぎするばかりである。 メディアに極力アクセスしない日常であり、揺れの元から遠い西に居る日頃なのに、胸騒ぎの原因がどこにあるかすら自分がよく…

サイト君 第43話

テーマ=政治・経済・社会の3界については、今日が第3稿である。 各界を変え、界と界の間に壁を築いたことによる効能をメゲーヌの民主レベルとの比較で述べる。それがサイト君の、このテーマでの狙いである。 ただ、この分野は、メゲーヌ国のガバナンスから…

サイト君 第42話

今日のテーマは、サンク国における政治・経済・社会の3界だ。引続きサイト君は語る。 各界を築きそして界と界の間に壁を築くように基本プランを設計したこと、その結果隣国メゲーヌとどう異なる民主主義が達成されたかを このテーマは昨日=41話からだが、…

サイト君 第41話

昨日に引続き「臭くて長い」テーマをサイト君は語る。サンク国がメゲーヌの轍を踏まないため政治・経済・社会の3界と相互の壁をどう築いたかである。 この判りにくいテーマを、3つのキィーワードで括って素早く通り過ぎる、それが彼の狙いだ。 1、3界を…

サイト君 第40話

サンク国民サイト君は、隣のメゲーヌ国に長期滞在者として暮らしてもう45年が経過した。 今日は、彼の故国がメゲーヌを参考にして構築した政治・経済・社会の3つの領域のバランスを図るためにどんな施策を採用し、その施策が機能してどのようなバランス成果…

サイト君 第39話

メゲーヌの子ども達が、子供らしさを欠いている。とサンク国からの外来者・長期滞在45年のサイト君が不安を漏らした。子供をテーマに語る彼の杞憂は、第4日目の今日で終わります。 子どもの眼の輝きが失われた背景については、さまざま考えられる。そう、子…

サイト君 第38話

昨日・一昨日と連続して、130年前のメゲーヌでは、子供達の眼に光があった。しかし、現代の子供達からそれが失われたと言うサイト君の杞憂を紹介した。 今日はその続きです。 では何故そうなったか?を各個人が考える事から全てを始めるべきです。 失わせた…

サイト君 第37話

昨日は130年前のメゲーヌの子供達に好奇心溢れる眼の光があったことを述べましたが、現在それが失われたとサイト君は憂いています。 子供は未来の象徴です。現在の暮らしを維持することのみにきゅうきゅうとしている時は、未来の設計に気が廻らないもの。 敗…

サイト君 第36話

子どもはいつの世もどこの世界でも、宝であることに違いはない。 そこに生きものの仕組に備わる無限の未来があるからであろう。 45年前にサンクからメゲーヌにやって来て、長期滞在を続けるサイト君は、この点の不安が大きくなりつつあると言う。 かつて<明…

生泉流No.4 ビールで乾杯

* とりあえず ビールで乾杯 無礼講 そりゃもう古い だちイカンぜよ 〔駄足〕 流行変化が早いことは、国民的特徴の一つだが、おそらく地域によりそして当然に世代による隔差が厳然とあるであろうと想像する。 とりあえずビールで乾杯は、アフター・ファイヴ…

サイト君 第35話

前稿で、メゲーヌには”内なる平和”を希求する装置がある、序列主義や議論をさせない仕掛がそれ、とサイト君は思っているらしいと紹介した。 メゲーヌは、期せずして備わった自然防壁である四海に囲まれて平和だ。「神の国・神に選ばれた民草」と想い込む素地…

サイト君 第34話

新聞の文字がタテ書きで判型が大きい。これはサイト君が45年前メゲーヌに来て発見した驚ろきだが、今になってもその驚ろきは消えないと言う。 外来人・メゲーヌ国長期滞在者であるサイト君固有の目線と言っておこう。 タテ書文字も判型の大きいのも、とかく…