2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

北上川夜窓抄 その39=続・古川古松軒 作:左馬遼 

北上川を行きつ・戻りつした古川古松軒についての続稿である。 古松軒は、幕府巡検使の随行員として天明8・1788年陸奥・出羽を巡歴しつつ蝦夷地までを往復した。 ほぼ230年ほどの昔だが、時は東北地域が大飢饉の苦境に喘いでいる時期であったから。ある意味…

高尾山独呟百句 No.13 by左馬遼嶺

空に月 かおり添えたる キンモクセイ 〔駄足呟語〕 吾が家から月を眺めた。 過ぎた9月は7日の夕べであった。 その日は、運よいタイミングで月の出を見た。 日本海に面した北陸の地、晴れの日に出会うことが難しい。 望月(満月=月齢15。十五夜の月)は、前…

いかり肩ホネ五郎の病床寝惚け話No.15

前稿の執筆から既に1ヵ月半以上経過してしまった。 前稿で述べた”ワットの酷い夏”は、未だ終ってない。 下駄履きアパート内のジプシー暮らしは続いている。 自室に回帰する事は、もう秋も終り、寒さ対策が必要な時季なのだから、簡単に実現しそうだが。 未だ…

北上川夜窓抄 その38=古川古松軒 作:左馬遼 

今を去ること約230年前、北上川流域を江戸に向けて南下して行く集団があった。 幕府巡検使の一行である。 そもそも幕府巡検使とは何か?だが。 天明8・1788年その随員として一行に加わって、蝦夷・東北を旅した古川古松軒が残した旅日記=「東遊雑記」により…