2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

泉流No.102 アノニマス

* お面顔 そろそろ繰り出す 日暮れ時 [駄足] お面と言えば、夏の風物、夜店の売り物。 ノスタルジックな頭脳、ワン・パターン展開しかしない。 お面は、あくまでも見るもの。手にした思い出が無い。 記憶の中の情景はこうだ。夜店の一画に、矢来を組んだ、…

泉流No.101 米出の地

* 豪壮に 惜しマず 米出ス 能登の民 [駄足] 日本列島の屋根、それも標高1,500mに位置する国定公園根子岳の登山口から、この日本海の海沿い地の街へ移住して来て、もう3年半が過ぎた。 日常の基礎は、ガーデニング・ファーマーにあるから、それなりに多忙だ…

泉流No.100  壁の話

* バカな壁 壊した先に またも壁 [駄足] 1週間が始まるのは、日曜からか?それとも月曜からか? いささか覚束ない。カレンダーに任せようと決めて、外出先でカレンダーを覗き見。 判った事、カレンダーには両方のスタイルがあった。 まあそんな訳だから、…

にっかん考現学No.21 あすかの8

万葉仮名のことも、素人である筆者にとっては、気が遠くなる課題である。 「仮名」は漢字を使って民族固有の言葉を表示する=借字のことである。 古事記の解説を読んでいて、気が遠くなった。古事記を読んでいた訳は、前々稿No.19 あすかの6で、既に予告し…

にっかん考現学No.20 あすかの7

前稿は、飛鳥なる地名が、古事記に出現しない事に驚いた旨を述べたが、古事記成って1300年だから寄道したわけではない。あくまでテーマの本筋は「飛鳥とは何か」の解明にある。 飛鳥の地名が、日本中のどこにでもある地名ではないこと。その限られた数の…

にっかん考現学No.19 あすかの6

前稿で飛鳥座神社のことを述べたが、最後に書いた3点の事に関するフォロウに入る前に、飛鳥とは何かについて、整理しておきたい。 整理作業とは、多くの賢い人達がやらないこと。つまり、最短距離を誰よりも素早く通り過ぎ、多くの人をなるほどと唸らせる仮…

にっかん考現学No.18 あすかの5

飛鳥坐神社(あすかにいますじんじゃ)の訪問印象記を続ける。村落の中心を通り抜ける道路が神社の正面で、ほぼ直角に折れ曲がっている。小さな小川を橋で越えて、鳥居をくぐる。左手に宮司居宅兼社務所らしい建物、入場料徴収の看板が無い事を確かめて、そ…

にっかん考現学No.17 あすかの4

この日は、大阪・奈良の府県境である古代主要道である竹内街道を西から東に越え、飛鳥を目指した。 飛鳥には古寺巡礼の真似事をして、年に何度か散策した記憶がある。さしたる当ても無くぶらぶら散歩、もう35年以上も昔の事である。 寺や古墳や古代遺跡の…

泉流No.99 紫陽花

* いつの間に アジサイ咲くぞ 雨宿り [駄足] 足る事を知り、足らざる事を知れば、これ即ち老境と言うべきであろう。 さはさりながら、人の世において、自らの事を自ら決める事も。その兆しを計る事も、難しい。 雨雲と雨雲の切れ間に移動して、雨が落ち始め…

泉流No.98  生命体

* 生きている ただ偶然に 生かされて [駄足] 昨日始めて見学した、焼き畑レポートの続編である。 白山は、石川・福井・富山・岐阜の4県にまたがる広大な山麓を誇る、標高2702mの山である。 石川県側つまり手取川流域に限れば、戦後の電源開発事業により、水…

生泉流No.11 地球真理学

* 人たるは 食うのみに 生きるべし 人の道なり これぞことわり [駄足] 今日は白山麓で行われた、焼き畑の火入れを見学した。 2011年3月11日を起点とする震災後紀元の元年に、とても深いものを感じた。 人類史の原点に回帰するイメージを持った。 食料生産の…

生泉流No.10 金星

* ヴィーナスを 六と六とで 空見上げ ろくに判らぬ 日面経過 [駄足] 今日は、2012年6月6日である。序でに筆者は満66歳である。 6に因んで、12時12分に太陽を見上げたが、金星の太陽面通過は、はっきりと確認できなかった。 前回の天文事象は、4月21日…

生泉流No.9 金浦の海

* 金浦の 凪ぎたる海に 光あり 海士剥かけて 花の街道 [駄足] この度の桜を訪ねた東北の旅は、4月28日の最北端の到達地=角館をもって打ち切りとし、南に向かって折り返した。 今朝の払田柵(ほったのさく)丘陵から天気の回復となり、移動の日は晴れると言…

泉流No.96〜97 払田柵

* 吾妹子は 答えに詰るか 言わず山 * 柵の丘 コブシに桜 ふじの山 [駄足] 秋田県の仙北平野は、この国有数の穀倉=美田地帯である。 この地に吹く、北西方向からの季節風がある。稲の実つまり米を実らせる暖かい風である。 この地では、その風の事を「生保…

にっかん考現学No.16 あすかの3

3月1日から始めたシリーズだが、テーマに相応しい研究仮説である「あすか」を取り上げたのは、5月に入ってからであった。 第1回の取材先は、既に書いたとおり、山形県を流れる大河の河口に形成された酒田市の一画=平田町にある、飛鳥神社であった。 前…