2007-01-01から1年間の記事一覧

New Year Letter 2008 from Minenohara

迎春 2008年元旦 花の百名山根子岳の登山口1,500mに移り住んで2度目の冬である。 雇われ人生活38年間に先送りして溜った諸々を整理する日々だが、他方ではここの環境に応じた衣食住の課題は思ったより重い。 ここでの生活は、一言で括れば専門技術者依存、…

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長い空白の時が過ぎた。 半年である。今日は中秋の名月であるとラジオが言う。 夜の8時半頃。見ようとして外に出てみた。気温は11℃、、 つまり寒い。 山越に 月の出を俟つ 信濃杣 自註 定型詩は短いこともあり、蛇足が更なる誤解を招く。人はそれをハヤミの…

+<菅の岼アンソロジー13> 13、去る3月31日午前中は、朝から好天に恵まれた。散歩なる山歩きに出た。越後国境の山々がはっきり見える。この1年課題になっている例の浅間山と妙高山が一望できるサイトポイントの探索行である。 この日はいつもと作…

ホームレス考

+<ホームレス考> 1、今日から暫くホームレスを考えたい。 2000年7月から通勤場所が池袋に変った。サラリーマンは配置転換でどこへでもやらされる。いやなら退社するまで、、、、手に職があるか、舌が複数あるか、眼と耳の奥に力のある人はさておき…

+<菅の岼アンソロジー12> 12、暦の上の春となった。太陽の強さもだいぶ増してきた。今年の日本列島は異常暖冬だと言うが、この度始めての冬を標高1,500メートルの山の中の一軒家で過ごすことに挑戦したので、比較すべき過去の体験が無い。 ここでの冬…

+<菅の岼アンソロジー11> 11、西の窓から北アルプスが見える。あの安曇野の平地から見上げる山の連なりだ。いつもは見えないのだが、西側の森の木の葉が落ちて山々が真っ白になる頃に、木の幹を透かして僅かに見える。 考えようによっては、木の間越…

+<菅の岼アンソロジー10> 10、雪原を2人連なってラッセルする老体がいる。目撃する者がいたら、頭のネジが緩んでいる徘徊者と見るであろうなあと思いつつ、そのうち止めなきゃと思っている。 雪の草原の足跡には、いろいろな動物の徘徊の痕跡がある…

+<菅の岼アンソロジー9> 9、雪の原の散歩は何のためにするのだろうか? そういう問題提起にこそ無理があるような気がする。もとより、散歩は無計画・無目的に始めて突然にコースを変え、思い出したように突然帰路に向かう。もちろん毎日判で押したよう…

+<菅の岼アンソロジー8> 8、雪の原を突抜けてひたすら尾根の先端を目指す。立木や原の中の溝を避けながら眺めの良い場所を求めて進む。手前には西に向かってダラダラ下がりの山裾があって,その奥にある浅間山の山体を隠している。西に下るに従い遮蔽ク…

+<菅の岼アンソロジー7> 7、根子岳の西側斜面は、長く棚引いている。その裾の端が奥ダボス・スキー場となっている。上田市の東の山間にある菅平高原の一画だ。 説明を要するのは、ダボスと言う命名だろう。往ったことがないので、旧真田町役場の刊行物…

+<菅の岼アンソロジー6> 6、玄関のすぐ前に白樺の木がある。通路の舗石が二階くらいの高さなので、眼の高さくらいと誤解して親しみを感じているのだった。 この木の枝は実にいろいろのことを語るんですよ、今日は 寒い朝の白樺の枝は白い。太いの細いの…

+<菅の岼アンソロジー5> 5、高地の天気は、想いのほか不安定です。実に文学的な夢のある書き方をしたつもり、、、実のところは常に雨の降りやすい方向に不安定であって、その逆はない。冬なら雨か雪かとなりますが、仮にあっても好天へのはずれは話題に…

+<菅の岼アンソロジー4> 4、外に出た。何の憂いもなく空気を吸う。冷たい、、、、 冬の時期、自然の営みはほとんど休んでいる。少なくともそう思える。春から夏までの間、外に出ると必ず聞こえる鳥の声がこの頃全くしない。 鳥には羽がある。地を這う動…

+<菅の岼アンソロジー3> 3、冬の散歩は、出立ちがものものしい。自動記録式の外気温度計がプラスゾーンを示すことは1ヶ月のうち1日あるかないかである。 真冬日の散歩に出かける気だ。玄関の扉は二重になっている。内側はログハウスのドアで、冬の間は…

菅の岼アンソロジー

*菅の岼アンソロジー +<菅の岼アンソロジー1> 1、過ぎた4月からこの地に住んでいる。60年も生きたが標高1,500メートルの高地で冬を迎えるのは始めての経験である。この冬は11月11日の夜半から本格的な雪が降った。覚悟はしてたが早いと思…