2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

閑人耄語録ーNo.65

* 見あげれば そこに昔の 蒼い空 〔自註〕つい昨日まで、暑さの苦を口にしていた。今朝いつものとおり、眼が覚めてから畑に行った。その帰り道、ふと高い方を見上げたら、例の見馴れた蒼い空があった。いつの間にか秋の空になっていたのだった。 住む家の近…

耄想陸行録 第17稿

* 尖閣島 千尋の深さか せん隠す 〔自註〕釣魚島と尖閣諸島とは、同じ1つの空間域を示す2つの呼び名である。大陸と列島と2つの主権国が、それぞれ領有を主張する東シナ海の島である。 国際政治の問題は、思った以上に懐が深いことが多いから、触れずに放…

閑人耄語録ーNo.64

* 丈たかし はらいて立つか オミナエシ 〔自註〕オミナエシが、山野の中にすっくと立ち、あたりをはらうように咲いている。 秋の七草の一つに数えられるポピュラーな花だ。 春ならまだしも、夏が過ぎたこの頃に黄色い花を咲かせるとは、主張を貫ぬこうとす…

閑人耄語録ーNo.63

* 形・いろ キキョウは花の 王子サマ 〔自註〕星形に濃紫<こむらさき>色の花を見て、星の王子サマを想った。 桔梗の字を宛てるが、俄にその謂れは思い出せない。当てにならないが、字面からおよそ男児を連想した。既成のイメージに捕らわれやすい軟弱な詩…

閑人耄語録ーNo.62

* 何よりも 風の恋しき ススキかな 〔自註〕例年であれば、日脚が短くなり始め、野辺のススキや赤とんぼを見つけると、一抹の寂しさを覚えるものだ。 だがしかし、今年は逆だ、涼しさを求めて高原のドライヴを狙ったのに、、、、 季節外れの環境の中でも、…

閑人耄語録ーNo.61

* 百姓の 災難元年 始まるか 寒い春・梅雨 暑過ぎる夏 〔自註〕眼の前、足元は、依然として猛烈に暑い。世に暑さ寒さも彼岸までと言うそうだが、おそらくこの勢いで経過すると、死語扱いされそうな雲行きである。 それに、 海の無い・・・メグロならずも・…

閑人耄語録ーNo.60

* 秋アカネ 落した涼風 拾って来ぅ 〔自註〕昨日は、台風が眼の前の海上を通過したが、台風の眼が近過ぎた?のか、大雨というほどの降りではなかった。 秋アカネは、この頃畑で見かけるトンボだが、空が高くなったせいか、鮮やかな赤が眼につく、、、、 ト…

耄想陸行録 第16稿

* 規制なく 交通事故なきゃ 一りゅうもん 〔自註〕大陸では交通標識も交差点のゴー・ストップもほとんど全く見なかった。 それでまた交通事故も見てないのだから、それなりに申し分ない、理想社会である。 ただし例外はいつもある。前に書いたが、標識規制…

耄想陸行録 第15稿

* 囲い込み 内に籠って 自画自賛 〔自註〕平遥は明時代の初期に造られた古い城の壁に囲まれた街だ。世界遺産に登録されたことで、脚光を浴び、生き返らんとしている。 北の門から入場料を払って城壁の上に上がった。城壁の高さは、ビルの4階か5階くらいの…

閑人耄語録ーNo.59

* 百姓つぶすにゃ なんにもいらぬ 真夏日10日で ノイローゼ 雨無し20日で 夜逃げする 〔自註〕7・7・7・5・7・5<字余り容赦>となるが、果たしてそのような詩の型が、あったかどうか記憶に無い。とりあえず、平成今様<へいせい・いまよう>とでもし…