2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧

もがみ川感走録第41  出羽路の芭蕉No.6 

もがみ川は、最上川である。 出羽路で芭蕉は、最上川船乗りの旅を味わっている。 同行二人は、スムーズに乗船するためか?俳諧仲間の地元大石田の豪商たちに、乗船を斡旋してもらっている。曾良が日記に書いていることだ。 しかし、「おくのほそ道」本文には…

もがみ川感走録第40  出羽路の芭蕉No.5 

もがみ川は、最上川である。 芭蕉は、おくのほそ道の旅を終えてから、「おくのほそ道」の本文を確定するために、5年を要したと言う。 本文確定に至る推敲の過程ごとに、その原稿が門人によって写しが作られたのであろうか? 各地に伝わった異本が発見される…

北上川夜窓抄 その16  作:左馬遼 

北上川に因む人物を語るシリーズの第3編。 今日は、詩人にして近代の早い時期に国民的な人気小説家として知られた島崎藤村を採上げる。 一時期教職にありながら,反道徳とも言うべき男女の問題を起こし。 後日それを題材とした私小説的作品を発表している。 …

北上川夜窓抄 その15  作:左馬遼 

北上川に因む人物を描くシーリズの第2編である。 栴檀は双葉より芳し その昔小耳に挟んだ名言らしいものだが、意味はすぐに思い出せない。 今日採上げる人物は、高橋是清である。 昨日の新渡戸稲造に引続き、貨幣の肖像画になった人物だ。よってシーリズ第2…

北上川夜窓抄 その14  作:左馬遼 

北上川に因む人物編に入る。 北上川の最上流部に当る旧南部藩領からは、多くの政治家を輩出している。 軍人からスライドした行政府のトップ経験者であり、政治家の範疇に含めるべきか?大いに疑わしいが。旧憲法下の一特徴であり、恥ずべき史実の一端と見る…

もがみ川感走録第39  出羽路の芭蕉No.4 

もがみ川は、最上川である。 出羽路で芭蕉は、東北には希な人事風俗を観望していた。 時は未だ江戸時代の最初の100年にアト10年ほど。つまり初期の終盤ではあったが、この草深い地に京風の都ぶりがしっかり根づいていた。 その背景は、最上川と日本海を往く…

もがみ川感走録第38  出羽路の芭蕉No.3 

もがみ川は、最上川である。 出羽路に踏込んだ芭蕉に降り掛かったハプニングが、果してどんなものであったか? それを推測する事が、前稿に引続く本日のテーマである。 このテーマは高度に困難な解明作業だが、例によって独断と偏見を駆使し説得力を深めたい…

もがみ川感走録第37  出羽路の芭蕉No.2 

もがみ川は、最上川である。 芭蕉の出羽路の旅を知るための資料に、「おくのほそ道」がある。 この書は、わが国最高の紀行文学書とされ、高雅にして難解でもある。 練りに練られた文章は、高度に虚飾と創作に富む名作である事は事実だが。「おくのほそ道」本…