2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

にっかん考現学No.35

前稿で筆者は、アイヌ語地名を基にして、韓国の地名と比較する試みを語った。それは日韓両言語間の古層における共通性または近縁の度合いを知る手がかりとして地名を使ったのだが・・・・ その背景を語れば、”地名”が基礎語たる素養を備える”ことば”であると…

泉流No.105・106 福吹寿老の続き

今しばし 此処に留まれ 赤とんぼ 海ごしに 庄内の里を 眺めるか 〔駄足] 前稿で福吹寿老の急な旅発ちについて述べたが、その続きである。 近親者だけで行われたお別れの会も終わり、4日めに慌ただしく帰路についた。 概ね片道500キロ・メートルを、立ち急…

泉流No.103・104 福吹寿老

夏がゆき 秋そこそこに 別れけり かにかくに 心があつき 最上川 〔駄足〕 この年は、暑さがいつまでも残るような感じの夏が去り行かない妙な日が10月の始めころまで続いた。中旬の初めの日に訃報を聞いてとにかく駆けつけた。 実父の享年84歳を超えたいと言…

にっかん考現学No.34

言葉のことを論ずる場合、地理的な位置関係=近いか・遠いかは、互いに影響を及ぼし合う機会の多少を考えれば、納得しやすい。 以前にも紹介した金容雲氏の著書・日本語の正体(三五館2009年刊)141頁に、「日本語の基礎語(210個)のうち90%以上が韓国語と…

深杓名辞集No.2

深杓名辞集(しんしゃくめいじしゅう)と詠む。この珍妙なる新成<新たに出来たの意味>4文字語の意味は、No.1(9月19日の稿)で簡単に触れた。 「集」と言うには、複数の構成要素が必要だから、今日の著作をもってはじめて、最低の要件を満たす事にあいな…

にっかん考現学No.33

前稿では、現にある国・地域である日本・ハングル使用の韓国・中国の東アジア3カ国の言語を比較・対照し、図式化した。 しかし、所謂漢字圏と言えば、ヴェトナム=東南アジア域も含めるのが本来である。 ただ、現在のヴェトナムの文字は、表意文字でなく、…