サイト君 第38話

昨日・一昨日と連続して、130年前のメゲーヌでは、子供達の眼に光があった。しかし、現代の子供達からそれが失われたと言うサイト君の杞憂を紹介した。
今日はその続きです。
では何故そうなったか?を各個人が考える事から全てを始めるべきです。
失わせた背景を探索し原因を明らかにすることが、対策立案・現状打開の手始めです。
安楽にコンピュータ・ゲーム機器のせいだとするのも一方法です。おそらく数%のシェアを持つ正解の一つかもしれません。
答は、おそらく数百以上あるはず、その探索・列挙・重みづけ・検証・対策立案・原案確定・方策開示までの過程を政治家や行政官に丸投げ・委ねることなく、足元の地域で、互いに顔の見える者同志が寄集まって積上げてゆく。そのことが、今のメゲーヌに最も欠けている点だとサイト君は言うのでした。
子ども世代の未来を考想しグランド・デザインして世に示すプロセスは、まず現在を広く深く理解するために、過去の経緯を探り、隠れ・隠されてきた事象を掘り起こすことから始めます、それは気が遠くなるほどの膨大な作業と思考と討論とを必要とします。
経済的実利や功利主義的な生き方しかして来なかった自らの不明を恥じる一方で、自らの未来を託す子供達へ語りかける夢=グランド・デザインの考究・構築も行う必要があります。
その努力=足元の地域から立上げる素朴で地味な努力を怠ったばかりに国を滅ぼしてしまった例があります。今のメゲーヌの姿にサイト君は商業に長け刹那的に繁栄して消えた古代カルタゴが重なって見えると言うのでした。
このテーマは明日で終ります