サイト君 第40話

サンク国民サイト君は、隣のメゲーヌ国に長期滞在者として暮らしてもう45年が経過した。
今日は、彼の故国がメゲーヌを参考にして構築した政治・経済・社会の3つの領域のバランスを図るためにどんな施策を採用し、その施策が機能してどのようなバランス成果が得られ、メゲーヌとどう異なるに至ったかを紹介しよう。
政治・経済・社会のテーマは、どこにもあり、誰もが身に覚えのある、言わば当り前のこと。それをあらためて言葉で語り伝えることは、実に無駄に思える。
サイト君は、この話題になると、必ず自らの体験か胸の内か、ごく親しい友人の考えであると、断りを述べる。そして、最後に決まり文句を言って笑う。
「話は長く、屁は臭く」、、、、
さて、サイト君が生まれ・もの心ついた時、政治界・経済界・社会界のどれも既にあった。当人の認識や関与する・しない、どう関与しようかを決める前に、気がついたとき既に構成員の立場にあると言われた。
そして更に奇妙な事は、いずれも人の集まりであるから「決めごと」に過ぎないとされていることだった。つまり、構成員の総意をもって、「決めごとはいかようにも変更できる」が、自らが変更を勝取らない間は、その「決めごと」に縛られるばかりか、その主体の一員として責めを問われ・義務を負う立場に当然に置かれる。サイト君はそのことに根本的な疑問を持つと言う。しかし、政治・経済・社会の3つは界域ごとに、少しづつ性格が異なり、ルールの内容も異なることに気がついた。
明日に続きます