サイト君 第48話

今日はサンク国における通貨と産業に関する政治施策についてサイト君は語るが、その施策は隣国メゲーヌの経済政策に当り、経済界に対する法規制を言う。
サンク連合国では一国二通貨が行われ、業種によって決済手段が異なる。厳密に言えば連合を形成するローカン(=地域コミューンのこと)毎に法定基幹産業(=メゲーヌ国の第1次産業に概ね該当するとサイト君が言う。以下では第1次産業の用語を使う)に指定される業種の詳細が少しずつ異なる。
要するに第1次産業(=の農林漁業や鉱山業など)の製品を取得する際の通貨と、それ以外の第2・3次産業(=サイト君によればサンクでは一括して商品産業と規定すると言う。以下では後次産業の用語を使う)が作り出した商品を購入する際の通貨とを、サンク国では異なるようにした。
包括的に言えば、第1次産業では資本化しない通貨、後事産業では資本化可能な普通通貨が使われる。
因みに法定基幹産業は、あらゆる産業・業種の原材料をを提供する業種であり、商品産業は原材料の供給を受けて加工する業種だが、サンクではメゲーヌの扱いを参考にして、この2つの大別された産業毎に経済家の自由活動の度合に隔差を設けたのである。
基幹業種は自然に直接働きかけてモノを取込む事業、則ち天賦の資源を人間の所有に転換する切羽を担当する事業である。よって人間の好みに応じて見栄えよく商品を加工する一般業種とは重みが違うと見なして、社会の監視と介入の度合いを高くしたのである。
それがサンクにおいて産業分類と通貨区分が生じた背景である。
資本化しない通貨とは何か?明日紹介します