高尾山独呟百句 No.11 by左馬遼嶺

大空に  入道出でて  なに思う
〔駄足呟語〕
当地の梅雨明けは、つい先日他の地域に少し遅れて、知らされた。
当面の空模様が、早晩に雨がちに転ずるのは、台風5号の影響であろう。
台風発生が、7月中に2ケタ台に近づくのは、気象統計的に、希な事象らしいが。日本海方面を台風中心が通過するのは、何かと被害甚大であるから、願い下げにしたいものだ。
眼の前の大空には、いつも豪快な真っ白い入道雲が、出ている。
少し見ぬ間に、高く立上がり、みるみる変形する。
北陸は、通年雨がちの土地柄だが。周囲の多くの人がカミナリの被害に遭っている。
下界からは見えないが、年がら年中、雨雲の上は、ほぼ入道雲が支配しているのであろう。
カミナリと言うくらいだから、雷光も怖いが。雷鳴もまた豪快だ。
特に、冬期のそれを「鰤起し」と呼ぶ。
沖合で眠っているブリを起し、もっと岸に近づけとカミナリさんが命づる声だとか・・・・
さて、先日。官立放送の気象予報員が、トピックス的に興味ある話題を述べていた。
なんと、金沢の地は、世界3大カミナリ多発ゾーンなのだと。
閑話休題
そうなると。他の2つは、どこだとなる。
答は、北米5大湖周辺&ノルウエーだそうだ。
地理・地形的に共通するものがあるかどうか、疑わしい。
強風性の卓越風と大気に湿潤を含ませる海流または大規模湖水の存在と大気撹乱を招きやすい高山地形などとの絡み、さまざまな要素の組合せが前提となろうか?
入道雲とカミナリとの相関もまた、素人には何とも言えないが、おそらく確率的に近いであろう?
地元の工業大学には、カミナリ研究の専門家が在籍するらしい。
カミナリ発生条件は、大気が静電気飽和に近い状態なのであろう?
それを低コストの自然エナジー源として転用したいものだ。
北陸の電気料金は、列島商業電源中で、最安値を維持しているが。更なるコスト削減と災害防止のためと再生エナジー発電源の多様化などの観点から、創造的研究を更に勧めてもらいたいものである。