にっかん考現学No.58 通信使の8

朝鮮通信使ゆかりの地探索レポート編の最初の地=牛窓の続編第3稿である。
牛窓における通信使資料館=海遊館の見学レポート=中核エッセンスは、前稿でほぼ済んだ。
さすれば、今日第3日は、お茶の出がらしーデリヴァティブ。さてどうなる事やら?
うしまどと耳で聞く。そんな妙な音?地名であるとは、到底考えられない。誰しもそうであると言えよう。
実は,筆者はそのアト、鎌苅島を目ざす事になる。かまかりと聞くと、鎌で何を刈るのかなとか?
蒲の穂を連想し、鎌で苅って何に使えるんだろうか?とまあ、日本語流の連想にスムーズに移れる。そうである。日本人のコミュニケーションは、互いの発言ボリュウムの均衡に最も気を使いながら、徐々に和やかに、垣根を越え・襟を開いて・団らんへと進行する筋書きである。
本質的にどうでもよい話題、それが大事。次に発言の量的均衡、発言内容の質は向上させない事だ、どちらかがレベル・ダウンを図る気遣いも必要だ。
その気遣いがもたらす”内なる平和”が重んぜられる。
この処世術は、ほとんどあのプリッツェル&カウチが相応しい馬鹿づらブッシュにフォーカスする。
60年も付き従うと互いが似て来る。困ったオール日米フーリッシュだわな!
つい脱線したが、牛の連想でカウ・ボーイにワープしたわけではない。
ことほど、”うしまど”は、敷居が高くて、入口の前でウロウロする。まあ、そんな戸惑いはさておいて、議事進行である。
牛窓は、平成の大合併に乗った。今は瀬戸内市の内である。
話はまずそこまで時間軸を戻す。岡山県邑久<おく>郡にあった3町=長船(おさふね)・邑久・牛窓=が1市になった。
長船は、あの備前長船つまり名刀の故郷である。
吉井川の東岸は、明治の初め頃まで備前国に当たる。
備後以外が岡山県になった。
岡山は桃太郎でしょう。
桃太郎の話に欠かせない物の1つに「刀」がある。
ついでに邑久も披露する。
郡名と町名が重なる。それが堀起こしの1つのきっかけだが、当たった。
歴史中心であった。備前国府が置かれ、古くは大伯<おおく>とも書いたと言う。
この綴りだと,ある人名に行き当たる。大津皇子の姉に当たる大伯皇女だ。生母は後の天智帝の娘・父は後の天武帝である。
白村江の戦いに備えて女帝斉明は,都を近畿から前線基地の九州に移動させた。
古代最大の国際戦争前夜だから、時の天皇ファミリーは大挙して乗船し内海を帆走中であった。
その時まさに大伯の前海のどこかで生まれた、娘は生地に因んで命名されたと言う。
長じて斎王、現在地に移転した後の最初の斎王に就任した。
父の天武帝が亡くなると持統女帝が実権を握る事態を迎えた。この二上山姉弟を悲劇が襲った。権力にまつわる血の争いはいつの時代も悲しいが、万葉挽歌までは踏込まないことにする。
ピンポンです。大伯の前海それも、きっと船の中で生まれたことでしょう。
「船」もまた桃太郎の話に欠かせない物の1つ。
「鬼」の住む島に、泳いで行っていない。鎧・兜と着けて泳ぐ、不格好過ぎる。
よって、話は遂に”うしまど”に戻る。ポイントだけ再録する。
鍵括弧を抜き出そう=刀・船・鬼の3つは桃太郎のストーリィーを組み立てる3つの基本要素、町名の方も3つある。
数がピッタリ合う。
もうお分かりでしょう。牛窓の舞台は、鬼を引受ける位置にある。
おそらく”うし”=鬼なのだ。  納得でしょう。
やや不納得の方だけ、以下をお読みください。
時々眉唾をお忘れなく
牛窓には、「うしまろび」なる古い伝承があるそうです。それが訛って”うしまど”に落ち着いたとか・・・
キィーワードを羅列しておきます。神功皇后新羅討伐、彼の地での鬼退治。その鬼が仕返し、再襲撃の舞台が日本の牛窓。結果は危ういながら目出度し、悪い鬼は異国まで来て名が残る。一件落着・・・・
おまけの続き
神功皇后は海族に仰がれる平和の女神→海族は列島全域に住むウオーターフロンティアー=海の総合デヴェロッパー→八幡神社が信仰の拠点で→源氏の氏神八幡宮→よって、源氏も海族である。2件目も落着・・・
牛窓神社は八幡神を祀ってます。八幡神に仕えるのは鳩であって「牛」じゃない。そうですよねえ・・・
その話は次回に引継ぐとしましょう