にっかん考現学No.48

過ぎた12月に、隣り合う日韓両国で、ほぼ同時に行われた行政府の首班交替についての第6稿である。
さて、ありていに申し上げると、この原稿は3月4日に書いている。パククネ新体制が始まる前に書き終わる筈が、諸般の事情で=具体的には確定申告なのだが・・・、ずれ込んでしまった。
もしタイトルの日付と記事内容の時制が、合わないかもしれないので、予めお断りしておく。
韓国の大統領選挙は、再任を許さない・一期限り5年の任期だから、12月実施は既定のスケジュール通であった。日本人の暦感覚で言えば、師走の多忙期に何故に?選挙なのかとなりそうだが、実を言うとそうではない。
これもあちらの事情を知る人には、格別耳新しくないし、私ごとき若輩・浅知識が説く事ではないが、行きがかり上、型通りに述べておかないと、論述進行に差し障りがあるので、しばしお付き合い願いたい。
12月中に早々と選挙を終えて、今年は2月10日の新年=セヘ(因みに東アジアで新年正月を祝うのは列島だけだ。中国は春節、ヴェトナムはテト、明治初年に新政府が旧暦を取りやめし、新暦に切替えた真の理由は、暮れのボーナスを支払うだけの財源が無かったので、急遽突然に西洋スタイルに追随したとする説が、尤もらしい)も悠々と過ごした2月25日に就任式を実施したのだから、最も無理なく理想的な諸事進行であったと言うべきであろう。
それに対して、列島の方は、対局の極端なバタバタ選挙だった。
震災・大津波の復興遅延のさなか、年末多忙の経済活動に更に水を差すような時期に、あえて解散までして総選挙をぶつける意義があったとは到底想えない。
あのドジョウ愚相は、何故?自ら墓穴を掘り、自死同然の大負けする道に,あの時期に踏み出したのか?
全くもって、理解困難だ。サッカーに例えれば、オウン・ゴールだ。
そもそも税金問題に自ら望んで踏込んでいる。増税のあとの選挙で後退する。誰もが知っている戦後史の常識なのだ。
この事は、岩波書店のプロモーション雑誌=図書=の中で、赤川次郎氏も書いていたようだが、殆ど理解不能な首相だった。
何処をとっても掴みどころの無い言語分裂多言症候群者が3代目の党首に選任された=その事自体が大きなミステリーですらある。
バブル後の列島で雨後のタケノコのように現れ消えた短命内閣約20人弱の中で、ドジョウとライオン(=こっちの方は在任期間が長過ぎた)の2人は、最低・最悪の総理であった。
あえて、理解不能な胸の裡を探れば、元身内のオザワを屠ることを先にしたばかりに、敵に塩を送ってしまったような珍事であったのかもしれない。
それにつけても、この20年列島の沈没速度は、加速度的に増大しているような気がしてならない。
ドジョウの後にやって来た、キツネミクス氏も、既に半分死に体だ。
ライオンの後継を襲って就いたライオンの威を借るキツネミクス首相は、1度目の任を腹痛宣言即刻退任した人物だが、頭の中がほとんど明治的な古さしかない。これでは、2度目か3度目かの大敗戦が早まるばかりだ。
今日はこれまでとします