にっかん考現学No.31

旅は、道連れと言う。隣国であれ、国内旅行であれ、団体パッケージに潜り込め。コストメリットに主眼。今回は、〇〇の修学旅行なる30人ほどの団体旅行に潜り込んだ。
〇〇は、韓国に最も多い人名の苗字だが、彼が主催・指導する韓国総合文化講座に末席を汚すようになってもう満2年が経過しようとしている。
まあ、そんな事情だから「修学旅行」なる団名は、しごくまっとうである。
中には筆者のように、いつまで経ってもろくに韓国語が出来ない、しごくまっとうでない者も混じっている。ただ、筆者にも逃げ口上はある。世に名辞があった。
「60の手習い」
厳密に言えば、文字が覚えられない事の言い訳だろうが、外国語習得を含めてもまずよかろう。
さて、前稿で述べた筆者のインチョンにおけるハングルとの出会い。これを大袈裟に言えば、全く歯が立たない文字との遭遇によるショックだが。その後ほぼ2年が経過しても、当初抱いた苦手意識は全く消えてないばかりか。手強さ感は、当時以上に増している。以上が偽らざる実感である。
ここで、ハングルについて、型どおり触れておく。
1、 表音文字である
2、 1446年国王が公布した人工文字である
以上で説明終わり。   としておけば、間違いが起らないのだが、、、、
そうも行くまい。
そこで墓穴を掘るわけだが、、言語と文字の関係を略述<無文字社会を除外した>しておく
3、 文字は言葉の周辺にある、言わば、言葉に対して従的存在である
4、 どの言語でもまず言葉ありき・遅れて文字がその必要から産み出された
5、 その言語空間域から文字を産み出さず、外部空間から文字を輸入し文字社会へ
次に、東アジアの歴史空間における言語と文字の概要を述べておく
相互に隣り合う所謂にっかんは、事実上の地政学中心軸たる地域=現代中国と多く重なるので便宜上そう呼ぶ=から最初の文字を輸入借用したが。
6、 にっかんの一方である列島は、ひらがな・カタカナなる創作文字を発明した
   にっかんの他方である半島は、これまた創作文字であるハングルを発明した
7、 にっかん相互の創作文字の間には、何らの共通性は無い
8、 にっかん相互の間に、文化的・言語的な共通性は多い。文化基層に古代中国から流出したものがある
9、 古代中国文字(=通例は漢字・唐字・呉字などと呼ぶ)受容過程で、濃く薄く基層文化が定着した
10、 東アジアの地政学空間での文化中心はほぼ中国であり、にっかん相互は文化周縁圏である。
   この事は歴史学時間をもってする結論からも支持される
今日はこれまでとします