九十九・一犬 No.2

* 広野に臥せて  月の出待てば
    歳も忘れた   菜花咲く
〔駄足〕 今日はユリウス暦での大晦日である。新暦を採用して、約140年以上経過するそうだが、通過儀礼まで新暦に移行させたのは、神州列島だけらしい。
列島周辺の東アジアは、ビジネスが新暦、暮らしの方は旧暦踏襲と一緒くたにしない。使い分けを維持する国・地域が優勢らしい。
列島に限ればノリの良い国民性とも、権威に順応する生き方とも、節操が低いとも、柔軟なフットワークとも、言える。
とかく、暦の件は難しい。
ひじりとは、聖、日知りとも書くし、古くは権力が独占した度量衡と同じ重要な社会規範だった。否、現代も変わらないかも、、、、。
7・7・7・5の都々逸形式は、私としては新しいが、題材としての月も菜の花も、ともに古い馴染みである。

蕪村句集 現代語訳付き      (角川ソフィア文庫)

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