バリ&ギリ南洋見聞記No.25

ウブド印象記を第21稿から始めたが、今日で終わることとする。これまで、食・住・都市計画・衣を分科テーマとして採上げたが、最後は、バリダンス、絵画、彫刻、銀細工などである。
まず銀細工だが、貧老者に装身具?最も無縁。関心も語る資格もまた無い。
ウブドが王朝の都であったことを示す証拠の一つ、所謂消費立地産業の典型が銀細工であろう。
原料金属の産出地はどこか?聞きそびれた。買わないのでねえ・・・
次に彫刻に移るが、寺巡りをしてない。語るべき基礎条件を欠いている。ただ彫刻は多々見た。市内外に夥しい数の販売店、嫌でも陳列物が眼に入る。
仮面・動物などなど、アフリカの旅ではないぞ、と度々戒めたかった。品数もモチーフも半端じゃなく溢れている。多様と言えばインドネシア的だが、無国籍・多国籍状態。見たいと思う前に疲れた。
絵画。これもまた、書店の数十倍ものショップがある。通りの角々にほぼ必ず、所により軒を並べる。
旅行ガイドの店で売っている。名のみガイド、扱うものはミニ総合商社?
外貨両替・陸海空チャーター予約とチケットの販売代行・ガイドマップ・絵画などと盛り沢山。
その溢れる量の絵画に描かれるのは、稲刈り・ヒンディーの神々と祭り・山岳遠景の3つが定番?ポピュラー、ありふれた絵柄・ド派手な色、どれもこれも大額の大作?揃い。これまた狭い借家暮らしの貧老に無縁。ああ草臥れる。
さて最後はバリダンス。3日通った。市内数カ所で連夜開催される。入場料は10万ルピーと高価、これぞ外貨獲得を狙った年中無休・興行料金か?観客と言えば、やあやあ日本から、白人がちらほら少々。
思い出すは高千穂の神楽。地元住人に混じって観賞するから、民俗芸能だと納得する。こっち南国はショウ目的と思うからか、引いてしまう。
山伏の火渡り、獅子舞、鹿の子シシ踊り、歌垣などの源流を思わせる演目を見た。バリも日本も共に照葉樹林に基礎を置く共通の文化であると感じた。
利根川阿賀野川を結ぶ線より南には、バリと通いあう生活基盤があると思う。
ここでやおら文化とは、何だっけ?
即ち生活様式の傾向性であったと思い出す。文化度が高い低いと論じる御仁に出逢うが、美学と混同していないかな?とまあ旅先で軽々しく想い描いたこと。
明日から、更に高地へと足を運びます