バリ&ギリ南洋見聞記No.13

インドネシアの中にあってバリは特異な存在だとする考えは、かなり説得力がある。
バリ島についての、その常識を修整してやれと思いつき、22日第9稿から虚構露出による常識打破キャンペーンを始めた。
最初にバリの特異点をまず4つ掲げ、翌日から設問1つ毎にカウンター・パンチ?を繰出し、今日がその第4コーナーである。
第4=最後の設問は下記のとおり、
観光に特化し、南半球のハワイと呼ばれる。
さて、こう切出すと、ハワイにもバリにもそれぞれ熱心なシンパが居て、そのどちらからも袋叩きに遭うに違いない。それでも、このキャンペーンは粛々と進める。
     〔 バリ島  〕  〔 ハワイ諸島 〕
1、面積(単位:㎢)  5,623      16,705
     <ほぼ愛媛県>  <四国4ー香川県=引算>
  (比率)       100      297
 * ハワイに活動中の火山あり、面積は常に増加中
2、人口(単位:千人) 3,890     1,360
  (比率)       100       35
 * 2010年公表値。ウィキペディアより引用
3、王朝滅亡の年   1908       1895
  * オランダ植民地軍が討伐 最後の女王が退位
    ネシア最後の降伏地   1898 USAが併合
    ヒンディの楽園陥落   1959 USAの州へ

以上3点を思いつくまま対比してみた。
バリの人口密度がハワイの約9倍もあり、これがバリのイメージダウンを招く、第1の課題であると考える。
近現代へのデビュウはほぼ同時期であるし、本格的な経済社会への移行もまた、商業航空輸送時代が始まる1960年代とほぼ共通している。
従ってどちらも観光が最大の産業。しかも日本からの観光客受入がトップ・ランクである。サーフィンやエステが中心アトラクティブであるなど。ほぼ重なる。
観光収入に次ぐ産業が農業であることも共通だが、栽培品目はやや異なり、バリが水稲、ハワイはフルーツ類。
自然環境もまた南洋の島の温暖な気候が魅力、半球の南・北の差を除けば、ほぼ似通う。
さて最後に第2の課題を述べて,このキャンペーンを終りたいと思う。
バリの人口は、バリ人(モンゴロイド・マレー系)=土着系が圧倒的なシェアを占める。対するハワイは、アメリカ両大陸・中国・日本などの各地域から広汎に移民を受入れて来た<文末に参考文献>。
その結果、バリとハワイでは外来者に与える印象が大いに異なる。各文化代表をダンスに絞って比較を試みたい。ダンスならいずれにも偏らないと思うが、、、、
バリ・ダンスには、同じ照葉樹林文化圏に属する日本文化の源流があり共感を覚えるが、エスニック性が極めて濃厚である。
対してハワイのフラダンスは、何となくミックスカルチャー的受容性を備え、洗練されていて親しみやすい。
ところで読者の皆さんは、『バリ ハイ・・・』と唱う曲を聴いた事はありますか?
私は映画で知りました<USA制作。1958=文末参照>。多民族の融和をスローガンに掲げた名作であると記憶しています。
原案は、1949年にブロードウェイで大当たりを採ったミュージカル「南太平洋」です。
映像背景はタヒチ島ですが、唱い出しの言葉から多くの人は、想定舞台がバリ島だと思いこんだようです。
タイトルの頭に南があるので「南国」ハワイが舞台と考えてもよさそうだが、実を言うとハワイ諸島の所在海域は北太平洋であって南太平洋ではない。
さて、どうしましょう
1つに絞り込むとしたら、あなたはバリ派ですか?
それともハワイ派ですか?
答をお聞かせ下さい。
明日はクタビーチを離れて、ウブドに移ります

ハワイイ紀行 完全版 (新潮文庫)

ハワイイ紀行 完全版 (新潮文庫)