サイト君 第74話

サイト君の故国サンク連合国でのITイノヴェイションは,どんな進行経過を辿りつつあるのだろうか?
以下は彼のコメントの要約。ウーン,進化途上の事象を早計に括ることはリスキーだが、ローカル・ショートカットで思いつくままトライしよう。
その前にイノヴェイションなるものの抑えだが、既成の何かをそして時にあらゆるものを瞬く間に徹底して骨抜きにしてしまう何か。それが革命であるとして、現在進行形のIT革命は人類史の中で最も変化速度の速い革命となるであろう。その変化の早さと広がリ=時空両面での規模が、過去最大の進行過程を経るであろうことが、まずもって考えられる。
その一例がジャスミン革命。その根底にコンピュータとネットワークの結合=データ通信環境がある。前代になかった革新的ブレークスルーだ。このITデヴァイスはどこにもあり、誰もが運用できる。このユビキタス環境の実現こそが、大衆相互間のダイレクトな意思疎通・合意形成の状況を醸成した。
既成メディアは、活字配布であれ・映画配給・ラジオ・TV配信であれ一方通行の媒体。通信流通ルートを支配する特定層の意図・評価によって加工される。消費される・対価を要する臭い情報だ。
その点IT社会=ユビキタス環境を流れる情報は、消費される対象でもなく、無色透明な生もの。一大衆の意思の下に発信され。不特定多数が受信する。その結果多数の人格による自由意思の累積。操作も管理もない総意が、次代のありようを決める。誘導も操作も出来ない奔流する革命時代が始めて到来した。
ジャスミン革命の現前の事態は、未だ既成秩序を破壊する段階。破壊した後にどのような新秩序が打ち出されるか?新たに到来するIT社会が、どう産業社会と異なるかまでは未だよく見通せない。
明日に続きます