泉流No.20 1と1

* 1と1  並ぶと怖い  数字かも
〔駄足〕新暦4月も既に7日だ。桜の開花通報もぼちぼち届き、入学・進学と前途ある若者の姿が収まる所におさまって,街の喧騒も遠のいた。
風は南から吹いているが、驚くほど強くそして冷たい。近く遠くの山々も春霞に程遠く、白い峰々がくっきり見える。この数日よく晴れる。がしかし、クリアーさが弱い感じがする。中国大陸で見た何やら薄汚れた青空だ、クルマのフロントガラスが語っていた、黄砂を含んだ空だ。
震災・大津波から間もなくヒト月だが、東北太平洋岸の復旧は、まだ半年、一年はかかるだろうか?
何もしてやれないが、せめて陽気が緩む日々であって欲しいものだ。この自然災害の方は、人間時間の感覚で語り、かつ理解できる時間経過だからまだマシだとも言える。
原子力発電所の収束には、人間時間を遥かに超越した宇宙時間もしくは宇宙物理学的時間の経過を待つ必要があるらしい。
地表の人造太陽は、着火も難しかったが、消化の方はなおさら難しいのだと言う。人造太陽での造電停止は、スィッチ一つパチンと捻ればたちまち消えるような簡便な仕組ではなくて、気が遠くなるような歳月、それこそ万年オーダーの長さで暴走を抑えつつ消化に誘導する必要があるのだと言う。
春なのに気が重いのは、独り花粉症持ちの悩みではなさそうだ。
火力や水力による発電ならば、ボイラーやダムを休止させて放置する程度のライフコントロールでシステム終了となるから理解は容易だ。仮にこの手の発電所が1つ不調に陥った事で、運営会社が事業破綻したり、外国の大統領が急遽フライトしてきて支援の手を差伸べる事態になるなど到底考えられない。
これが核分裂方式の発電システムだと地球ぐるみの大騒動になるから、どこか変だ。
何が地球環境に優しい造電方式だ。COPとやらで推進を叫んできた先進各国の為政者は、すべからくリタイアに相応しい見識の持主ではなかろうか?
大気と海洋水を通じて全球規模で汚染が拡散する、こんな根本的欠陥を抱える造電システムを拡張しようとしたカラクリは、一体何だったのか?背景が妙にきな臭い。
さて、当初ヒロシマナガサキで始まった原子核分裂方式の新式爆弾が、ほぼ6年後の1951年USAアイダホ州で平和利用の掛声のもと、とてつもない大型ヤカンとなって湯を湧かし、造電システムに組込まれてから、今年で60年の還暦を迎えた。
そして遂に化けの皮が剥がれ、システムに内在する本来の欠陥があからさまになった。
過去2回の大型事故、スリーマイルもチェルノブイリも運転ミスに由来する人為ミスと言われる、着火後の操作を誤って暴走をコントロール出来なかった程度の説明と理解であった。
その結果システム欠陥がカバーされてきた。
しかし、この度のフクシマは違う。未曾有の大津波に襲われたが、ミスなく停止モードに移行し暴走は回避できたのである。
これもまた、設計規模以上の大津波だとか、津波の規模の想定誤りによる設計ミスとか、ことさら人為ミスに誘導する見解も聞えてくる。
消火用の容器に閉じ込めても、完全に消化するまで半永久的に冷却し続ける必要がある。それも万年オーダー、しかも半減期を前提にしての想定上の時間だとか、、、完全に消化する時期がいつになるかは,現代の科学水準では誰も答えられないのだとか、、、
その前に人類が絶滅するか地球が消滅するかしてしまう。
やれ宇宙物理学的時間の経過を待つとか、システム自体に備わる本来的な欠陥などと、仰々しいモノ言いだが、この理解不能の時間が経過した後に始めて「スイッチオフが効き、真の消化が完結する」馬鹿らしさに呆れたからそう表現したまでだ。
さて、やっと句の意だ、長過ぎる前置だったと反省しきり
 2011.3.11  東日本大震災(東北・関東/太平洋岸)
 2001.9.11   ツインタワー同時テロ(New York)
 1923.9.01  関東大震災(フィリピンプレート)
数字の並びはゾロメとも言うが、21世紀では1と1が並ぶと殊更怖い。
1、2、3、9は災害の友愛数なのだろうか?