サイト君 第17話

たまたま前稿で、税を徴る<はたる>話題が出た。サイト君の故国“サンク”にもやはり税金があることが判ったので、これ幸いとその概略を聴いてみた。
理解困難な例のコンニャク問答から始まった。
政治の仕組は、地域から成るローカンとローカンの連合体の2階梯だが、税負担はローカンのみである。
こと税に関してはシンプルの一言に尽きる。
公権の存続は、負担の公平に始まって終る、公平とは共益費用の透明性にある。とする思想潮流に由来する。
税の徴収から支出まで、いつも、どのステップでも、クリーン&クリアーが終始一貫貫かれており、それを保障する第1歩がシンプル・タックスにあるとされている。
税目は一つしかない。やれ所得税・消費税・固定資産税・自動車税・石油税などと、複雑に見えたり隠されたり多重課税されることもなく、呼び名も「税」一本だけだ。
やれ道路通行、医療・介護・年金・放送受信・運転免許交付などなど名目看板は税と呼ばせず、中身は事実上の税負担であるようなまやかしもまたない。
納税者の属性に応じた課税区分もまた無い。法人だから事業税とか、業種別のみなし経費扱いのような差別扱いもまた無い。
税法もシンプルの極致で、1個しかない。
租税特別措置法のように毎年改定する仕掛がもっとも税のシンプル原則に反している。
税の複雑化は役人の増員を招くだけ、しかも手続き代行人や口利き商売人をはびこらせ、資格ビジネスに繋がる。
この類いのガヴァメント・サテライトが役人の取巻集団を作り、官僚化を招き更に効率を低下させるだけだ。
サンクには、行政書類の代行作成など単なるサービスを業とする資格はない。
屋上屋を重ねるだけで無意味かつ無駄な存在のものは、行政改革事業仕分けで取上げられ真っ先に姿を消す。
代表格を二つ、あからさまに公でないのに公的資格と詐称するビジネス検定と政党活動に対する税からの公的助成だ。
この二つが究極のシンプルに反する2大無駄税支出であって、しかも社会的公平の精神を最も害する団体でもある。
ローカンの仕組については明日話しましょう