サイト君 第16話

サイト君の故国=”サンク国”がトライした社会実験=万民の働らく場の公開つまり短期任期制・公募採用制は、所謂官と民の壁を消した。
A君は今年民間会社のサラリーマンを辞め、2年契約の公務員に応募し採用された。
45歳未満の若者に対する働らく場所は極めてオープンだ、元々自由奔放な若者の多くは百人百様自己都合シャッフルに積極トライする。
その結果の評価については賛否両論ある。A君もそしてB君も近い将来立場が入替って、税を徴る<はたると詠む>公務員になり、税を徴られる民側の経済事業人であったりと、生涯のうちの前半約25年の間に両方を何度も体験する。
そして殆どの国民が、相互にフラットに議論できる見識を備えることになる。評価すべきは、社会から金銭的貧富差や社会人としての経験や見識も含めてアンリーズナブルな隔差が霧散解消した点にある。
これが社会にもたらした最大メリットである。
もちろんデメリットもある。それは全事業体における効率の低下である、経済界も公務界もそうなった。
だが、”サンク国”における政治・経済・社会の3本柱がバランス良く構成され、国民の意思疎通がスムーズになったグランド・メリットに比べれば、比較にならないほどのレッサー・デメリットでしかない。
今日はこれまでとします