泉流No.10 街路樹

* 街路樹が  何やら眠そに  ベニ含む
〔駄足〕2月も半ばを過ぎた。日脚(ひあし)が着実に長くなっているようだが、足元から首廻りの寒さは変わらず厳しい。
暖房は、健康維持のためにも欠かせないが、需要期を過ぎても一向に灯油の価格は低下しそうもない。やはり今年の冬の寒さは格別厳しいようで、そのせいかもしれない・・・・と考えるのが、穏当な国民感情なのであろう。
その点、俗流の社会科学からなるべく遠いところに身を置きたいと日頃あくせくしているワットは、こう考える。
灯油高騰の理由をまずすべて洗い出す、次にランク付けしてから、そのランキング・ウェィトをとりあえず併記しておく。
ランキング・ウェィトは、則ちインパクト・シェア<I.S>だから、累積合計が100%を超えてはならない。よって、事後的チェックが必要なのだが、それに囚われて洗い出しをさぼらないように気をつけるべきだし、インパクト・シェアの累積計算と全体調整を後日実施する手もある。
まあ、暫定トライしてみた。
ランク 高値の要因 当初のI.S 調整後のI.S
1位、 寒い冬     50 %   40 %
2位、 金融政策    30     同左
3位、 企業施策    20       同左
4位、 暖冬予測はずれ  α +    同左
5位、 統制物資      α +    同左
6位、 GSの大量廃業   α +    同左
6位、 社会政策    α+−    同左
7位、 B.P.事故の余波 α+−    同左
8位、 貿易政策     α −     同左
9位, 占領政策の余波 α −     同左
 まあ、トライだから、この程度にしておく、確定までにはアト数日かかりそうだが、長期的かつ構造的な要因については、隠されて長いことや、当初の姿が継承されておらず復元そのものがこのクニではもう困難視され、現時点でフォロウできないものもあるかも知れないし、もっと大きな要因を見落としている可能性もある。
さて、読めるボリュウムを考えて、テーマを絞ろう。
灯油の買い方を他の人に尋ねた事のある人がどれだけ居るだろうか?
答はノウ。
これまで、そんなカネに絡む卑しい生き方をして来ないから、そんな事はどうでもよい。
圧倒的平均的国民かつ行政が密かに求めている理想の国民像にマッチしている。
ここだけの話だが、
ワットの友人で、県境を越えたガソリンスタンド(GS。この数年の大量廃業をランキングの6位にしておいた)まで買いに行くとか、、、
内緒で農家の人から分けてもらうとか、、、
まあ、いずれも雲を掴むような冗談として
アルファー項目については、纏めて以下に述べる事として、個々の背景は略す。
先のアジア大陸太平洋大戦で敗北し、無条件降伏されたので、一国としての自給エネルギー根絶作戦がGHQから発動され、ほぼすべてのエネルギーが戦略物資扱いされ、戦後60年超経過しても未だに自力開発の動きは見いだせないくらい、意欲そのものが萎縮しきっている。
その点で、半島廻廊北半部のキム王朝が、隣接の赤色王朝に全面依存している状況と、大観において変わりがない。
本論から外れるが,その意味において、この海を隔てて隣り合う列島オキュパイドとの間で、交戦する事態はあり得ない。双方ともエネルギー自立が壊滅状態にあるのだ。
戦略とは、軍事用語であって平時経済の範囲の外にある用語・概念だから、社会科学的アプローチになじまない。
灯油が、経由やガソリンよりも著しく低価格なのも、諸外国との価格比較において格別高額でアンリーズナブルなのも、ヤンキー・カーテンの暗闇の中に鎮まっており、紛争地域をことさら創設して軍事侵攻するための原資か、不要不急の最たる存在である宇宙開発のための原資かとなっているのであろう。
その昔、もはや戦後ではないなどと、ヒビヤにおもねるツルの一声を発して、役人から学者へと華麗なる転進を勝取った巧者がいたらしいが、権力におもねることなく、
  「平成の世は、未だ戦後体制なり」
 と規定するのが、正論であろう。
とまあ、余計なことをあれこれ想いながら、散歩していると、頭上の街路樹の細かい枝先が気になって来た。
冬の黒いだけの枝先ではないようだ。
かすかに紅色が加わっているように見える。
何度見直しても、薄い色の青空を背景に見える街路樹の枝先は、芽吹きを準備している、、、
春の足取りは、たしかに見えるようだ。