泉流No.6 雪みち

* 青に青  それでも急ぐな  雪の道
〔駄足〕春の到来が待ち遠しい。
北陸の冬は、空一杯に暗い雲があって、いついきなりボタ雪が落ちてくるか判らない。そんな日が幾日もイクニチも続く。
フト振返ったら、この5日ほど連続でもう6〜7回雪掻きをしていた。想いついて外を見ると、視界を遮るくらい密に降っていて、この調子だと夕暮れ前にもう一度一仕事汗をかくかななどと独りゴチながら、また机に向う。しばらくして、憶い出して再び外に眼をやる。止んでいる。念のため、障子を開けて前の道路を見張る。雪を掻くほどの積もり方ではないなと呟く。
今日は珍しく、朝方は晴れていた。出かける予定があった。頭上は青空だが、クルマの上は白いものが少し乗っかっている。やはり、15分ほど手間取ってのスタートだ。
自然、アクセルに意識が載っていたようだ。交差点の前で、ブレーキを踏んだら、ABS?が働いたらしく、タイヤが小刻みに回転を止めたり緩めたりしている。道路はじの積雪が氷になっていて、タイヤの踏み音をさせて、左前の路肩に向ってスライドしたので少し慌てた。
加賀平野の田んぼ道だから、歩行者も対向車もいなくてよかった。
朝に空が青いのは、放射冷却のマークだ。それが第1のアオ、
遠くの信号機が青色だから、停まらず通り抜けようと思う。それが第2のアオ、
今日は幸いなことに、第3のアオを免れた。人損、物損いずれもクレージーな真っ青だ。