閑人耄語抄No.51

*No.51  名にたがい  姿はやさし  ヤマボウシ
〔自註〕 街路樹は、ハナミズキサルスベリ、そしてヤマボウシが多いように感じる。体感的印象に過ぎないが、街路樹がすべて花とは限らないかも、、、
こうやって名前を並べてみておやと思った、発音してみて、いずれも怖いものを連想させる。
もちろん、街路樹にも選定基準があるのであろうから、たまたまそうなっただけで、ネーミングは考慮の外なのであろうが?
以下に、その基準を想像してみた、大気汚染に強い、定植性に優れる、樹型が安定している、落葉、枝折れなどの事後管理の手間が少ない、総合的にコストが安い、、、
因みに、ヤマボウシハナミズキとは、同種に属するとか、街路樹適性種族のエリートなんだろうか?
句の意だが、いざ花を漢字に当てる段になって、山法師か山帽子かで迷った。花姿からは帽子でもよさそうだ、雛祭りの菱餅に似た、四隅が強調された、やや大ぶりの花びらは、色こそ白でなければ、大学帽だ。
念のため百科事典を引いたら、法師の方であった。山法師は、僧兵の事だと言う。イメージとして浮ぶのは、義経と立会った弁慶の出立ちだが、あの頭被りと花の姿とはどうも重ならない。
とまあ、山法師なる無骨な名前に反して、花はすっきり白く、優しいのである。
花の姿・形はハナミズキそのものだが、そのハナミズキに概ね1ヶ月も遅れて咲いたから、記憶の方は定かでない。同じ種族の花でも、開花の時期はそれぞれのようだ。