閑人耄語抄No.35&36

  1. No.35 ウメ盛り  コブシは拳  サクラまだ

 [自註] 3月は今日で終り、遠出と言うには相応しくない日取りだが、結果として市街地を走って来た。彼岸の中日から1週間が過ぎたから自然と公園の花々に眼がゆく。その報告だが、車中からざっと見ただけの、言わば遠望であることをお許し願いたい。
コブシとは、良く姿を掬い採ったジャストインのネーミングだ。開花する前の拳状の、あの白い塊りは遠くから、その存在間をよく示して圧巻ですらある。ビッグホワイトは傷つきやすいのか、花が開いての花のいのちは短かい。それに結束がよい、同時性の縛りはサクラより厳しいようだ。
花のカタチの似かよいから、モクレンと近縁だと思うが、実のところはよく判らない。分子生物学以前と以後では、勝手がかなり異なる、、、似ていてしかも近いのは人類とチンパンジーくらいのもの、その点ゴリラだが。人によっては、ほとんど全く親戚付合いしてもと思われるのに、やや遠いとか?
まあ、どうでもよいことだが、見かけは当てにするなということか。
そうそう、その昔学校をポット出て、給料トリになったばかりの頃のこと、季節も花か蕾かの頃のことだが、年度末はとても緊張し、多忙な日であった。モモ、ウメ、サクラの順で発言したら、話題の本論に転ずるはるか前でチェックが入った。
そのおツボネさま曰くウメ、モモ、サクラの順で咲くから、その通りに並べなさいとのこと。学生から「トリ]に変身するのは大変だなあと思ったことだけを覚えている。そのヒトの顔も、本論で言いたかった事も今となっては、全く思い出せない。
なんせ、42年も前のことだ。
それが呆爺のゼロの焦点だった。
昔は、今と違って、入社3時間で採用取消を申し入れたりする、ドラマチックな風潮は無かった。3日、3週間、3ヶ月、3年もなんとか通り過ぎ、どうにか定年まで粘った。38年かけてトリになり切れたかどうかは、実は自信が無い。地震の多い丘陵にたむろするドロボウカスメトリかアホウドリかのいずれかだったようだ.

  1. No.36 寒い春  ヒコウキグモも  乱れてる 

 [自註] 天気晴朗が続く、空が晴れるのは春だからだが、遠くの白い山が連日のごとくによく見える。そう春の空気ではない。晴れてもボワーンと山がかすんで見えないのが春の陽気なのだよたしか? 風が冷たい、頭の上が気になる。そうだ、防寒帽が要るぞ。空を見上げる、、、
すっかり澄み切っている。飛行機雲が、いつもと様子が違う。空港が誓いから、一日に何度も爆音は聞えるが、アプローチは低空だからカーブを描く、飛行機雲なんて付けない。だが、今日は違うぞ。曲がっているのが何本もある。いつも見る飛行機雲は細くてまっすぐだ、直角に交わるものか、不揃いでも直線ぞろいで決ってる。どうした事だ、この寒さで、低温の空気が空港アプローチの高さまで下りてきているんだろうか?春休み相談室なる質問番組があればいいのに、判らん