閑人耄語録ーNo.68

* よわは雨か  木犀いずこ  花いかだ
〔自註〕COP10が始まった。生物多様性と生態系との関係が、いま一つ自信が無い。生活実感まで絡めて腹で解らないと、真に理解できたように思えない。
生物とりわけ植物が、今日の地球環境を創造的に形成したことは、実践農業の体験から納得しつつある。
原始地球には酸素も緑色も無かったが、太陽と水と二酸化炭素を組合わせて、植物は幹や葉っぱを造って重力に負けずに立ち、子孫再生の仕組を改善し、海から大地に進出、全球体を覆い尽くした。
あらゆる動物は、植物に寄生して生きる存在だが、そのシステムを理解しない変種がある。
地球時間の最後に近いタイムゾーンで出現した人類のことである。我が儘放題に振舞って地球の生態系システムを徹底破壊する動物変種は、今のところヒト以外には見当たらない。
人間が森林開拓により手にした農地は、始め地表の緑の絨毯に出来たシミ、ところが瞬く間に農地を増やして個体を爆増させた。
ヒトなる動物1種類のみが増えることが則ち生物多様性の阻害である。
集中して住むための大都市を建設したことで、その空間はもはや自然システムでの植生復活は困難な状況となった。
究極の地球破壊である。
おのずから、COP10の結論は、人口削減を如何にするか?で落着きそうだが、、、
それにしても一律削減とは行かない、やはり医学のオーヴァー・プレゼンスから着手すべきである。アンチ・エイジングなどの中途半端な医療行為を取やめて、高齢老人から早めに退出してもらうのが道理だと我身を含めて思う次第である。
思わぬ派生的効果もありそうだ、まず医療保険と年金保険の両面から財政の健全化、膨張過大の金融経済沈静化に寄与など、一石四・五鳥の余録効果となろう。
紙幅の都合で三・四を略し五羽目を披露するとしよう、生産年齢世代のウエートアップは則ち社会の健全化を招くに違いない、、、、
さて、朝の散歩に出る、晴天が続いていると思ったが、歩道の上にオレンジ色の絨毯だ。遠目に鮮やかだ。
いぶかしく思いながら近づくと、金木犀の花弁が敷詰めたようになっている。
気付かなかったが、夜半の雨がそこまで運んだらしい。
絨毯の真上に金木犀らしい樹木は見えない。
きっと、歩道が雨の川になり、落ちた花びらを筏のように浮かべて、そこまで運んだに違いない。